Mサイズの戯言(ざれごと)

だいたいMサイズ。Sではないし、Lでもない。「恋愛工学/ファッション/進化人類学、と買い物」

「え?面白いやん!」未来のミライを見てきました

本日「未来のミライ」という映画を見てきた。

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皆さんもご存じ「君の名は。」で超 ヒットを出した細田守監督の作品なんだが、予想に反して世間の評判は悪いようだ。

 

そんな悪い前評判を聞きながらも、熱心な細田監督ファンの女の子に誘われて断り切れず、俺も見ることになった。

しかし、そんな前評判が嘘のように面白い作品であった。

 

この感動をみんなにも味わってもらいたく、

それはほんの少し心構えを変えるだけで、あなたも味わえるはずだ。

 

それでは「未来のミライ」という作品を楽しく見る方法を助けたいと思う。

 

 

 

<なぜ、評判が悪いのか>

作品を見てきて世間での評価が低い理由もいくつか推測できる。

ネタバレをしない範囲でなぜ評価が低いのか、を俺なりに考察してみた。

 

1・起承転結

正直この作品は起承転結の起伏が薄く、比較的なだらかなストーリー展開になっている。

この作品はどちらかと言うと明確なゴールのない「風立ちぬ」のような構成に近い。

明確な山場といえるような場所が少ない。

 

CM とタイトルから受ける印象はこんな感じだろう。

 

未来からきたミライちゃんが、お兄ちゃんを巻き込んで未来で大冒険を繰り広げるアドベンチャー作品!

 

しかし、どちらかと言うと淡々と続く日常を切り取っているような作品だ。

 

俺は、その昔、ダイハードのようなアクション映画を想定して映画館に足を踏んだつもりが、実はシックスセンス張りのサスペンスドラマだった「アンブレイカブル」を見たときに、非常にいたたまれない気持ちになった。

きっと、今回「未来のミライ」を評価しなかったひとにも同じような気持ちになったに違いない。

 

映画とはどうしても CM から見た印象が付きまとう。

このようなストーリーかな?こんな結末が見たいな、という期待感をもって足を運んでしまうものである。

この作品の評価の低さ原因、 CMで 予想されるストーリーと実際のストーリーのキャップにあると推測されるわけだ。

 

2・くんちゃん

2つ目に主人公のくんちゃんが本当に嫌な子供であるという点である。

実際に子供に接したことないひとは、くうちゃんは「わがまま」な「かまってちゃん」という印象を受け、好感を抱くポイントがない。

しかしこれは、くんちゃんがリアルな4歳児として描かれているためである。

 

くんちゃんは新しく未来ちゃんを受け入れた家族の中でトラブルメーカーとして描かれる。

もし、うんちゃんが 聞き分けが良い、スナオなキャラクターであればこのストーリーは成り立たないし、なによりリアリティと説得力がない。

 

主人公が4歳児であり、リアルに憎たらしい。

それが最後までつきまとうのが、この作品が悪く評価されるうちのひとつの要因だろうな。

 

3.主人公となる「家族」がよくわからない設定

結論から言うとこの作品は「家族」を題材にした作品である。

他の細田守監督の作品と同様である。

しかし、この作品の真の主人公である「家族」の設定が非常に曖昧なまま最後まで進む

おそらく「これはあなたの物語かもしれませんよ」という作り手側の意図が込められているように見えるが、「この家はなんという名字の家か?」や「くんちゃんは何歳か?」という重要な情報が最後まで出てこないのがとても気持ちが悪いのである。

 

こういったことも相まって最後まで話に入り込めないということも多かったのではないだろうか?

 

 

<どうゆう心構えでみるべきか?>

ネタバレしない範囲での作品を最大で楽しむための心構えを伝授したい。

CMの内容は忘れよう

すべてはこれに起因する。

「未来のミライ」は大冒険アドベンチャーではない。

それだけを忘れてしまえばよい。

 

漠然と「ハートフルな家族モノを見に行く」ぐらいの心構えがベストだろう。

 

 

<見に行くとどうなる?>

まぁ、正直に言って「この作品を女の子と見に行ったらいい雰囲気になるか」についてお伝えしよう。

 

結論は「めっちゃいい雰囲気になる」である。

 

「血をつないで行くことのすばらしさ」を感じ、

「今、出会えたことのすばらしさ」に対して感謝したくなるに違いない。

 

映画を見終わった後は、

「このくんちゃん、かわいかったね」という談義後、

「本当に、今、君といることは奇跡なんだね」というと、

熱い夜を過ごせること間違いなしだ。